2022.12.02UP     定期預金の利用金額は減少傾向!
令和時代の長期の資産形成はどう取り組む?

将来に備えて定期預金の利用を検討されている方も多いでしょう。
堅実なイメージのある定期預金ですが、昨今ではそのイメージが覆されるようなデータもあり、
利用時には慎重に検討する必要があります。
とりわけ長期的な利用を考えている場合には、投資との比較も十分に行わなければなりません。
ここでは昨今の定期預金の傾向について解説します。

金融機関によって「預金」か「貯金」か呼称が変わる

「お金を預ける」という点ではどの金融機関も同じですが、預けたお金の呼び方は同じではありません。
預け先によって呼び方が変わり、銀行や信用金庫などは「預金」、
ゆうちょ銀行やJAバンクなどは「貯金」と呼びます。

明治8年、いざという時のために庶民がお金を貯められるよう、
国の政策として郵便局にお金を預けられるようになったのが「貯金」の始まりです。
庶民のお金を貯めることを目的としていましたが、預けられたお金は当時の大蔵省(現在の財務省)が
国債や政策実行の原資としても運用していました。

当時、銀行にもお金を預けることはできましたが、預けるためには最低金額が
1口5円(現在の20万円~30万円程度)以上などと決まっていたため、
利用しているのは都市部の商人や企業などがほとんどでした。
銀行は、企業などが事業に使用するお金を預かるという目的を担っていたのです。
預けられたお金は、企業に「融資」する形で貸し出されていました。

現在は「貯金」と「預金」の垣根はなくなっていますが、呼び方だけが名残りとして残っています。

ゆうちょ銀行の定期貯金額は年々減少している

定期預金とは、金融機関へお金を預けておく期間をあらかじめ決めた上で利用する預金方法です。
基本的にこの期間に達するまではお金を下ろすことができませんが、利率が高い点などでメリットがあります。

定期預金は多くの金融機関が取り扱っており、ゆうちょ銀行もそのうちの一つです。
しかし、近年ではこのゆうちょ銀行の定期貯金における貯金額が減少傾向にあります。

総務省統計局が行っている「日本の統計 2022」の調査結果によると、
ゆうちょ銀行の定期貯金額は以下のように下がっているのです。

・平成27年:11兆4,410億円
・平成30年:7兆960億円
・令和元年:5兆2,260億円
・令和2年:4兆7,090億円

定期貯金額が低下してる理由には、超低金利時代に突入したことで
利息があまりつかなくなっていることなどが関係していると考えられます。

長期の資産形成を賢く取り組むコツ

のどちらを選ぶか検討する際には、貯蓄と投資の違いを正しく理解しておくことが重要です。

貯蓄は「すぐに使用できる流動的なお金を管理する方法」、
投資は「手元にある資産を中長期的な目線で増やすための方法」と定義できます。
本来であれば利率が高めな定期預金・定期貯金は投資に近い方法と言えますが、
低金利時代に突入した昨今では利息が増えず、貯蓄として捉えている人も少なくありません。

長期の資産形成においては「リスクを抑えること」や「分散投資をすること」、
「複利効果の知識をつけること」などが賢く取り組むためのコツです。
これらの点を加味すると、長期的な資産形成には貯蓄よりも投資のほうが向いていると言えるでしょう。

まとめ

貯蓄をするだけでは資産を増やすことが難しい昨今、資産形成において有効な選択肢の一つが投資です。
特に不動産投資は、取引市場や社会情勢での損失が起こりにくく、少額から始められるというメリットもあります。
そのため、会社員や女性などの資産形成にオススメです。