2021.05.21UP     女性の雇用状況はどのようになっている?
2020年のデータで男女差を見てみよう

女性差別やジェンダーに関する問題が新聞や情報番組などで話題になっています。
では、雇用において女性の雇用状況は実際どのようになっているのでしょうか。
今回は、2020年の労働力人口と正規および非正規労働力人口、女性の労働力人口のデータをご紹介します。

2020年の労働力人口は 31 万人の減少

日本経済の将来を予測する際に重要になるのが「労働力人口」です。
労働力人口が減少すると経済成長率が低下し、経済の発展が見込めないことが理由となっています。

総務省統計局による労働力調査のデータを見てみると、日本国内の雇用者数は2020年平均で5,973万人となり、
前年に比べて31万人減少しています。
これは11年ぶりの減少です。

男女別に見ると、男性は3,270万人で14万人の減少、女性は2,703万人で17万人の減少となっており、
女性の減少のほうが大きいことが分かります。

非正規・女性の労働力人口 の減少が激しい

正規雇用の場合、非正規雇用に比べてキャリアアップしやすく、
ボーナスや福利厚生、退職金もあり、不況になっても非正規労働者のように失業するリスクが低いです。
近年正規雇用の労働者数は増加しており、逆に非正規雇用の労働者数は減少しています。
具体的なデータは以下の通りです。

2020年の総務省統計局による労働力調査によると、正規雇用の職員・従業員数は、
2020 年平均で3,539 万人と6年連続増加し、前年比でも36万人増加しています。
一方、非正規雇用の職員・従業員数は、2,090 万人であり、前年比では75 万人の減少、
比較可能な 2014 年以降、はじめて減少しました。
以下は男女別の正規雇用、非正規雇用の従業員数です。

・正規雇用の職員・従業員
男性は 2,345 万人で3万人の増加
女性は 1,194 万人で33 万人の増加

・非正規雇用の職員・従業員
男性は 665 万人で26 万人の減少
女性は 1,425 万人で50 万人の減少

以上のことから、女性の非正規雇用が著しく減少しているのが分かります。

まとめ

女性の正規雇用が増え、非正規雇用が減っていることから
一見女性の労働条件が改善しているように見えるかもしれませんが、
女性の非正規雇用の労働者数は依然として男性より多いです。
特に女性は、将来に向けて現在の収入だけでなく、
投資などを行って早めに資産形成しておくと安心だと言えるでしょう。