2023.05.09UP 不動産投資ローンの繰り上げ返済とは?
仕組みを分かりやすく解説

不動産投資は投資初心者や女性に人気の投資方法ですが、
不動産投資ローンで繰り上げ返済を行うと総返済額を減額できることをご存じでしょうか。
この記事では、不動産投資ローンの繰り上げ返済の種類とメリット、
また繰り上げ返済を行う場合の注意点を解説します。

不動産投資ローンの繰り上げ返済の仕組み

不動産投資ローンの繰り上げ返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。
ここでは、以下の条件を例にシミュレーションしてみましょう。

【条件】
借入金額:2,500万円
借入期間:35年間
返済方式:元利均等返済
金利:年2.5%(ここでは変動を考慮しない)
繰り上げ返済金額:1年後に100万円

・期間短縮型
期間短縮型は、毎月の返済額はそのままで返済期間だけを短くする方法です。
返済期間が短くなる分、利息分を軽減できるメリットがあります。

上記の条件では、月々の返済額は89,373円です。
期間短縮型で100万円を繰り上げ返済すると、支払が420回から395回へ減少します。
支払い回数が減ると利息金額も低減し、利息総額は12,536,851円から11,258,416円となります。
繰り上げなしの場合と比べて、返済総額が1,278,435円も安くなるのです。

・返済額軽減型
返済額軽減型は、返済期間はそのままで毎月の返済額を減らす方法です。
返済期間そのものは変わらないため、利息分の軽減効果は期間短縮型よりも小さくなります。

同じ条件で返済額軽減型の繰り上げ返済を行う場合、返済総額は37,051,409円、利息総額は12,051,409円です。
繰り上げ返済なしの場合と比べると、返済総額が485,442円安くなります。

不動産投資ローンの繰り上げ返済の注意点

メリットの多い不動産投資ローンの繰り上げ返済ですが、一方で注意すべき点もあります。
まずはメリットを解説します。

・繰り上げ返済のメリット
繰り上げ返済の大きなメリットは、返済総額を減額できることです。
不動産投資で収益が出たあとに、その収益を繰り上げ返済に回すことで返済総額を軽減できます。

また、金利変動に対するリスク対策ともなります。
金利変動型の不動産投資ローンは、金利が上昇してしまうとその分返済総額が大きくなる仕組みです。
繰り上げ返済を実施してローンの返済を早めると、金利が上がったときのリスクを軽減できます。

・繰り上げ返済の注意点
突発的に生じるコストに備えておきましょう。不動産の運営では、突発的なコストが発生することも少なくありません。
例えば、設備の故障を直すための費用、入居率を上げるための広告費などです。
手元にあるお金を繰り上げ返済に当ててしまうと、突発的な出費に対応できなくなる可能性があります。

まとめ

不動産投資ローンは、自己資金がなくても始めることができる投資方法です。
家賃収入でローンの返済が可能なのでリスクが低く、投資初心者や女性にもオススメの投資と言えるでしょう。
賢く繰り上げ返済を行うことで総返済額を減らすことも可能です。
「できるだけ安心安全に資産形成をしたい」というときは、不動産投資を選択してみてはいかがでしょうか。