2023.04.11UP 金利上昇は不動産投資にどう影響する?
考えられる影響と対策

コロナウイルスの流行やウクライナ情勢の影響などにより、世界的に物価が上昇し、金利が上昇し始めています。
低金利政策を採ってきた日本でも、日銀が2022年12月に長期金利を引き上げました。
今回は、金利上昇が不動産投資に与える影響を解説します。

金利上昇の不動産投資への影響

不動産投資と金利は密接に関係しています。
中には数百万円から購入できる不動産もありますが、基本的には高額になるため、
ほとんどの人が金融機関からのローンを利用するからです。
そのため、金利が上昇すると返済しなければならないローンの金額が増えていきます。

例えば、金融機関にて1,500万円を20年ローンで2.5%の金利で借りた場合に、
0.1%金利が上昇するだけで月々の返済額が約1,000円増えます。
月々ではわずか1,000円であってもトータルでは24万円返済金額が増えることになるのです。
24万円と言えばワンルームマンションの約3~4ヶ月分の家賃に相当し、
金利が0.1%上昇するだけで3~4ヶ月分の家賃収入がなくなると考えた方がわかりやすいかもしれません。

しかし、金利が上がると金融機関での借入可能額が減少するため、
不動産が売れなくなり、その結果として不動産価格が減少する傾向があります。

金利上昇には固定金利への切り替えやローンの借り換えが有効

不動産投資における金利上昇時の対処法は主に4つあります。
まず、変動金利を利用しているなら、金利が上がるタイミングを見て
「固定金利に借り換える」のも1つの方法です。
ただし、固定金利は変動金利よりも金利が高く設定されているため、
切り替えのタイミングは慎重に見極めなければなりません。

次に、「ローンの借り換え」が挙げられます。
ローンの借り換えとは、高い金利で借りているローンを低い金利のローンを利用して一括返済する方法のことです。
不動産投資が順調であれば、従来よりも好条件で借り換えが可能です。

また、自己資金を投入して繰り上げ返済をする方法もあり、
繰り上げ返済をすることで元本も返済できますので、トータルで見ると返済額が減少します。
他に、不動産を売却してローンを返済する方法もありますが、
売却して現金化するまでに時間がかかることが多いため、注意が必要です。

まとめ

金利の上昇が不動産投資にもたらす影響は「ローン返済額の増加」です。
しかし、返済額が増えることで不動産を購入する人が減り、
不動産価格が下がる傾向がありますので、決して損するわけではありません。
金利が上昇した際には、固定金利への切り替えやローンの借り換えなどを上手く活用しましょう。