2021.11.23UP ESG投資とは?不動産投資への影響を考える

私たちの将来をよりよいものにするための取り組みは、多方面で活発に行われています。
そのひとつであるESG投資に対する注目度は、国内でも高まりを見せているのです。
ここではESG投資の詳細と、それが不動産投資へもたらす影響について解説します。

注目されているESG投資とは

従来から行われている投資の多くは、主に個人が資産を増やすための手段として認識されてきました。
したがって、利益さえ得られれば投資対象や投資手段にはこだわらないという投資家も少なくなかったのです。

これに対し、近年注目を集めているESG投資とは
「Environment(環境)・Social(社会)・Governance(統治・管理)」を重視して行う投資のことです。
要約すると「社会のためになる投資」と定義できます。

一例としては再生可能エネルギーの供給を行う企業や難民支援を行うファンドなどへの投資がこれに該当します。
個人的な利益を上げることを最優先しないという点で、従来の投資とは大きな違いがあるのです。

ESG投資の概念は2006年に提唱され、
世界中の1,965もの機関(資産運用規模 約70兆ドル)がこの考え方に同意し、署名をしています。
また、現在では世界の投資額の26.3%(約22.8兆ドル)がESG投資という調査結果も出ており、
今やESG投資は世界中で注目を集めている投資方法であると言えるでしょう。

ESGが不動産投資にもたらす影響

ESG投資における投資対象は多くの場合、株式やファンドです。
しかし、その概念が広く浸透するにしたがって、
ESG投資による影響はこれら以外の投資対象にも及び始めています。

その好例として挙げられるのが不動産です。
現状、日本国内ではオフィスビルのみを対象にESGの評価制度が検討されています。
この制度が施行された場合、オフィスビルに関しては
ESGの観点からよい評価を得た物件ほど魅力的な投資対象となるのです。

この評価制度は環境問題に対する意識が高まることで、
住居などのオフィスビル以外の物件も対象となることが予想されます。
また、現状で国土交通省がこの制度の評価項目として検討しているのは、
「健康性(快適性)・利便性・安全性」の3点です。
よって、将来的にはこの3つのポイントをもとに
不動産の投資対象としての価値が見直されることとなるかもしれません。

まとめ

今後の不動産投資ではどのような社会貢献ができるかをよく考えることがすべての投資家に求められるでしょう。
また、国内における不動産投資においてもESGの視点を持つことが重要です。
これから不動産投資を始める場合、評価制度で重視される点において優れた物件を探してみてください。