2021.04.06UP ゆとりがある高齢者は7.3%しかいない。少数派の老後を過ごすために大切なことは?

若いうちに人生設計し、老後にゆとりある生活を送れるよう準備をしておきたいと考えている方も多いでしょう。
しかし何歳からを老後と考えるのかは、その人によって異なります。
何歳くらいからを「老後」と捉えたらよいのか、また現在高齢者の方が日々の生活をどう感じているのかについて、
総所得などを踏まえたデータと合わせて解説します。

そもそも老後は何歳から?

老後は何歳からという明確な決まりはありません。参考として生命保険文化センターによる
「生活保障に関する調査」のデータから、老後資金を使い始める年齢をみてみましょう。

59歳以下:1.2%
60歳以下:14.4%
61歳〜64歳:1.5%
65歳:39.7%
66歳〜69歳:1.9%
70歳:20.9%
71歳以上:4.9%
不明:15.4%

このように主に65歳以降、老後資金を使い始める方が多くみられます。
ただ何をもって「老後資金を使い始めたのか」とする判断は、人それぞれです。
現在の仕事を退職後今までもらっていた給与以外の貯蓄に手をつけたとき、
公的年金など他に準備しておいた資金を使い始めるとき、などの考え方があります。
老後資金の準備をする際には何歳から使い始めるのか、
公的年金や退職金を含むのかといった自分なりのルールを決めておかなければいけません。

半数以上の高齢者の生活意識は苦しい

現在多くの高齢者世帯は、「生活が苦しい」と考えています。
厚生労働省が平成30年に調べた国民生活基礎調査のデータを見てみましょう。
対象は65歳以上の公的年金などを受給している高齢者世帯です。
平均の総所得は年間334.9万円で、生活に対する意識は下記の通りです。

大変苦しい:22.0%
やや苦しい:33.1%
普通:41.3%
ややゆとりがある:3.3%
ゆとりがある:3.6%
大変ゆとりがある:0.3%

「苦しい」と感じている方は合計で55.1%、「ゆとりがある」と感じている方は合計わずか7.2%にとどまっています。
半数以上の方は生活が苦しいと感じているのです。

まとめ

老後資金となる年金は、「国民年金(基礎年金)」と、「厚生年金」などによる二階建て構造が理想ですが、
老後に生活が苦しいと感じている人は基礎年金しかないケースが多いのが実態です。
今、厚生年金などに加入していないという若い方は、将来を見据えて収入の柱を増やす必要があります。
老後に備えて行動しておきたい方は今から不動産投資などを始め、
年金や退職金以外での収入となる資産を形成するのがオススメです。