2019.07.26UP 今の高齢者と比較!これからの高齢者に本当に必要な老後資金は?

今の高齢者は夫婦2人で3,000万円の老後資金が必要とされていますが、これから高齢者になる層は、どの程度の資金が必要なのでしょうか。年金の受給額や預貯金の金利などの違いを考慮する必要があります。

現在の高齢者の預貯金状況は

高齢夫婦の無職世帯で、老後資金は3,000万円程度必要とされています。
しかし、総務省の家計調査報告によると、60歳以上の高齢者層の貯蓄額は、2人以上の世帯の中央値で1,639万円と下回っています。公的な年金による収入があっても、消費支出が上回るため、老後にゆとりある生活を送るためには貯蓄が必要です。

高齢化が進む一方で退職金は減少

高齢化が進む中で、企業の退職金は減少傾向にあります。

財政状況が厳しい企業も増え、多額の退職金を支払う余裕がなくなったことが理由の一つ。
それに加えて人手不足から、若い優秀な人材の確保にお金をかけるケースも増えてきました。
まとまった金額がもらえる最後のお金が退職金ですが、もはや退職金だけでは老後の生活は難しくなっています。

預貯金で増える時代は終わった!年金も預貯金も目減りする時代へ

かつては預貯金をしていればお金が増える時代もありましたが、超低金利時代を迎えた昨今では、預貯金をしてもお金はほとんど増えなくなっています。バブル期の1990年には銀行の普通預金の金利は2%を超えていたため預貯金でお金を増やすことができました。
しかし、バブル崩壊によって1992年には金利は1%を割り込み 、今では0.001%とほとんど利子がつかない状況となりました。
さらに、インフレによって預貯金をしていても実質的に目減りしてしまいます。

また、少子高齢化の影響によって、2040年には今の高齢者よりも年金の受給額が2割ほど減ることが見込まれています。消費税は2019年10月に10%に引き上げられる予定ですが、更なる引き上げが行われることが予想されています。
そのため、これから高齢者になる世帯は、老後資金として3000万円を超える預貯金が必要とされているのです。

これからの高齢者として老後資金が破綻しないためには

これから高齢者となる人は、老後資金不足によって破綻しないために、お金を無駄にしない生活を送ることが大切です。また、預貯金のみに依存せずに資産形成を行っていくことを検討するべきです。投資信託や不動産投資など、リスクを抑えながら資産形成を図りやすい方法でお金を増やすことを考えてみましょう。

普通預金でもお金を増やせた時代とは変わり、お金を増やすためには投資を行うことが選択肢となります。ゆとりある老後を送るために、資産運用を始めてみましょう。