2024.01.18UP 不動産投資の利回りとは?物件別の相場や算出方法を徹底解説!

不動産投資を検索すると、「利回り」という言葉を目にすると思います。
利回りのことをなんとなく知っていても、詳しく知らない方が多いのではないでしょうか。
実は「利回り」は不動産投資において物件選びの重要な判断基準の一つです。
この記事では、利回りの意味や算出方法などについて詳しく解説していきます。

不動産投資の利回りとは?

そもそも、利回りとはどういう意味でしょうか。
利回りとは、物件購入価格に対して1年間の家賃収入がいくらになるのか。
つまり、収益の目安となるのが利回りなのです。
ポイントは3つです。
①表面利回り
②実質利回り
③想定利回り
それぞれ見ていきましょう。

表面利回り

表面利回りとは、諸経費を含めず、物件購入価格と1年間の家賃収入をもとに算出される収益の割合です。
物件情報に記載されている利回りは、この表面利回りです。
一見、表面利回りは数値が高く見えますが、必要経費などが計算されていません。
なぜなら、諸経費は物件などのケースによってあらかじめ算出することができないためです。
物件を購入する際、諸経費や運営経費などが高くなると、収益が下がる可能性があるので注意しましょう。

実質利回り

実質利回りとは、先ほどの表面利回りに、諸費用や年間運営費、固定資産税などを含めて算出される収益の割合です。
不動産を運営するには、必要な諸経費がかかります。
そのため、表面利回りだけを見て購入すると、思った以上に実際の収益に差が出てきます。
不動産投資では、このような理由から実質利回りを重視し、購入する判断の目安と
することが大切になると覚えておきましょう。

想定利回り

利回りには、表面利回りと実質利回りの
他に、想定利回りと現行利回りもあります。
想定利回りとは、マンションが満室であった場合を想定した利回りで、
現行利回りとは、現在入居されている数を想定した利回りを言います。
物件情報に記載されている利回りは満室想定、つまり想定利回りで計算されているのが一般的です。
数字だけを見るのではなく、利回りの種類もしっかり確認して見ることをおすすめします。

不動産投資の利回りの計算方法

不動産物件の収益がどれぐらいになるのかを示すのが利回りです。
自分でも利回りの計算方法を知る必要があります。
ポイントは3つです。
①表面利回りの計算方法
②実質利回りの計算方法
③想定利回りの計算方法
それぞれ詳しく見ていきましょう。

表面利回りの計算方法

表面利回りを計算する方法は以下です。
現状の年間家賃収入÷物件価格×100=表面利回り(%)
例えば、2000万円で物件を購入し、毎月10万円で家賃を設定した場合の計算式は、
(10万円×12ヶ月)÷2000万円×100=6.0%
つまり、この物件の表面利回りは6.0%となります。
表面利回りは先に述べたように、不動産運用のための必要諸経費は含まれていませんので、
詳細な利回りは次の実質利回りとなることを再度確認しておきましょう。

実質利回りの計算方法

実質利回りを計算する方法は以下です。
(年間家賃収入−年間諸費用)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100=実質利回り(%)
ここで注意したいのが、このように管理費、修繕費、固定資産税など物件の維持管理費が出ていきます。
つまり、年間を通じて諸経費がかかるので、家賃収入は100%利益にはならないという事です。
実質的な収益を把握するために、実質利回りの計算をすることは必要不可欠でしょう。

想定利回りの計算方法

想定利回りを計算する方法は以下です。
満室時の年間家賃収入÷物件価格×100=想定利回り(%)
このように物件が満室であることを想定した家賃収入で計算されています。
不動産物件の広告には、その物件の最高賃貸価格で計算されている場合もあるので、
利回りを見る際には何を基準とし、どのように計算された利回りなのかを
しっかりと見極めることが収益物件の情報として必要でしょう。

不動産投資利回りの相場と理想

不動産投資において、利回りの相場がはたしてどれくらいなのかを知りたいところでしょう。
しかし、居住する建物の種類によって相場は様々です。
ポイントは3つです。
①区分マンションの相場
②アパートの相場
③戸建の相場
理想的な実質利回りは5%、実質利回りの最低基準は3%が判断の目安です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

区分マンションの相場

ワンルームマンションを不動産投資として購入する方も多いでしょう。
都心でのワンルームマンションの平均利回りは、
新築では、3%台〜4%台
中古(約築20年位までの物件)では、4%台〜5%台
中古(約築20年〜35年位までの物件)では、7%台〜10%台
都心部のワンルームマンションであれば、築20年位までなら表面利回りが4〜5%前後、
築20年〜35年なら表面利回りが5〜8%を超えれば利益があるマンションとして
購入を検討できる物件と言えるでしょう。

アパートの相場

アパートの築年数や立地条件などで違いはありますが、一般的なアパートの利回りは、
表面利回りでは7~8%程度
実質利回りでは4~6%程度
と言われています。
また、新築のアパートを一棟購入した場合は、都市部や地方などの違いはありますが、
一般的な新築のアパートの利回りは8%と言われています。
ちなみに新築マンションの利回りは6%と言われています。
ここでおわかりのように、アパートの利回りの方が良いのは
アパートの購入価格が安い傾向にあるからです。

戸建ての相場

戸建て賃貸の利回りは新築か中古、また都市部か地方などによっても異なります。
一般的な表面利回りでは、
新築の戸建てでは、5~6%
中古の戸建てでは、6~8%
と言われています。
また、都市部では、10%、地方では4~7%が目安とされています。
戸建て賃貸の場合、土地と建物を購入して始めると、一番利回りが低くなりますが、
立地を選択できるメリットもあるので、利回りを高くできる要素はあるでしょう。

不動産投資利回りのポイント

不動産投資を行う上で、高利回りだけを見て判断することはリスクがあります。
ポイントは3つです。
①入居率で高利回りを実現する
②立地条件で高利回りを実現する
③プロの意見を参考にする
それぞれ詳しく見ていきましょう。

入居率で高利回りを実現

入居率は物件を選ぶ際の判断基準になります。
入居率とは、マンションやアパートの総戸数に対して入居している戸数割合を示します。
入居戸数÷総戸数×100=入居率(%)
つまり、入居率が高いとそれだけ需要がある物件だと判断できます。
一般的に中古物件より新築物件の方が人気があり、そのため新築物件は入居率が高い傾向にあります。
空室リスクも低く、安定した収益が見込めるでしょう。

立地条件で高利回りを実現

不動産投資では、建物の立地を厳選することが大切です。
最寄駅からどれくらいの時間がかかるか、また物件周辺の環境はどうなのか、
近くにスーパーがあるかなどを見極めることで、安定した家賃収入を得やすくなるでしょう。
また、地方の物件は地価と物件価格が安く抑えられるため、利回りが高くなる傾向があります。
このように、立地を好条件で探すことは集客力がアップにつながり空室リスクを減らすことにもなります。

プロの意見を参考にする

失敗しない不動産選びには、やはりプロの意見を参考にすることをおすすめします。
知識や経験が必要な不動産投資は悩むことが多いと思いますが、
そこで、信頼と実績が豊富な不動産会社を利用する方法も一つの手段となるでしょう。
プロの目線で不動産物件購入の助言をしてもらうだけで、大きなリスクを回避できるかもしれません。
安心して不動産投資を行うためにも、不動産会社の選択は、慎重に行いましょう。

まとめ

不動産投資において、利回りの種類やそれらの計算方法について解説してきました。
ポイントは3つです。
①表面利回りと計算方法
②実質利回りと計算方法
③想定利回りと計算方法
収益の目安となる利回りをしっかり把握し、自分で計算することが重要となってきます。
また、利回りの相場も物件選びにとって、とても大切な判断基準となるでしょう。
これらの情報を元に利益のある不動産投資を目指してみてはいかがでしょうか。